
最近なにかと話題の仮想通貨ですが、ビットコインやイーサリアムなどメジャーな通貨以外にもアルトコインと呼ばれる多くの種類の仮想通貨があります。
今回は数あるアルトコインの中から、仮想通貨Ardor|ARDRについてご紹介します。
Ardor(アーダー)は、組織や企業などのビジネスユースを狙った、プラットフォーム型の仮想通貨です。
この記事では、Ardor(アーダー)の「仕組みや技術」「時価総額や現在の価格」「売買できる取引所」について、わかりやすく説明してまいります。
Ardorについ理解が深まるとうれしいです。
本記事の内容
Ardor|ARDRとは何か?初心者でも簡単に分かる概要
Ardor(アーダー)はNxt(ネクスト)からハードフォークしたコインで、もともとはNxt2.0と呼ばれていましたが、Ardorと改名した仮想通貨プロジェクトです。
「速さ」「スケーラビリティ」「セキュリティ」という特徴を持ち、
”Blockchain-as-a-Service”(サービスとしてのブロックチェーン)を標榜しています。
はじめて耳にするかたにもわかりやすいように、概要をまとめました。
Ardor(アーダー)|ARDRの入門まとめ|マネピwiki
通貨の名前 | Ardor |
通貨単位 | ARDR |
発行上限枚数 | 10億枚 |
取り扱い国内取引所 | なし |
取り扱い国外取引所 | HitBTC、Bittrex、Poloniex |
開発組織 | Jelurida財団 |
開発者 | Jelurida財団 |
公式サイト | https://www.ardorplatform.org/ |
ホワイトペーパー | https://www.jelurida.com/sites/default/files/JeluridaWhitepaper.pdf |
Ardor(アーダー)|ARDRのスペックをBitcoinと比較
Ardor | Bitcoin | |
総発行枚数 | 10億枚 | 2100万枚 |
取引承認システム | PoS(Proof of Stake) | PoW(Proof of Work) |
取引承認スピード | 約60秒 | 約10分 |
半減期 | なし | 21万ブロック毎 |
Ardor(アーダー)の特徴とは?仕組みや技術について解説
ArdorはNxtをベースに設計された、Nxtの進化系のブロックチェーンです。
Nxt(ネクスト)の技術はNxt 1.0と呼ばれ、Ardorの技術はNxt. 2.0です。
ArdorがNxtの課題をどのように解決しているのか、特徴や仕組みを説明してまいります。
Ardorの生みの親、Nxt(ネクスト)について簡単に解説!本質的な問題とは?
Nxt(ネクスト)は2013年にスタートし、ビットコインプロトコルを利用せず、いちからブロックチェーンを立ち上げた最も初期段階、いわば老舗の仮想通貨プロジェクトです。
ブロックチェーンの開発技術を持たない企業でも簡単にNxt上でブロックチェーンを導入できるように、開発言語はJavaを採用し、オープンソースとしています。
開発が進むにつれ、Nxtは克服すべき課題に直面し、Nxt2.0すなわちArdorによって解決しようとしたのです。
Nxtが直面した課題は3つ|ペイメント・スケーラビリティ・カスタマイゼーション
★課題1.ペイメントシステムの課題|独自トークンによる手数料の支払い
1番目の課題は、ブロックチェーン利用手数料の支払い方法です。
Nxtプラットフォーム上にシステムを構築してオリジナルトークンを発行した場合でも、ブロックチェーンの利用手数料はNXTで支払う必要があります。
Nxtは、オリジナルトークンで手数料を支払えるしくみを導入しようとしました。
★課題2.スケーラビリティ問題|取引量の肥大化
2番目はトランザクションの増大に伴う課題です。
ブロックチェーンに記録される取引量が増えることで、ノードが全履歴をダウンロードするのに要するストレージ量が増大してしまいます。
ノードの負担が著しく増えることで、計算処理に支障がでてきます。
長期的にみて、解決しなければならない課題とされています。
★課題3.カスタマイゼーション問題
3番目の課題は、Nxtブロックチェーンのカスタマイズへの対応です。
Nxt上にシステムを構築する顧客は、それぞれニーズが異なるのでカスタマイズが必要になります。
顧客ごとにNxtブロックチェーンのクローンを作成してしまうと、それぞれの顧客ごとにサーバーの設置や、メンテナンスサポートなどに多大な労力がかかります。
なんとか労力を減らしてカスタマイゼーションに対応できないか、Nxt開発陣はArdorによる解決を試みました。
Ardorは子チェーンを導入!その効果について
Ardorの特徴としてまず挙げられるのは、Nxtの課題を解決するために子チェーンを導入していることです。
Ardorのメインチェーンの機能は承認計算処理とセキュリティのみとなり、他の機能はいくつもの子チェーンが担うこととなりました。
カスタマイズは子チェーン上で行われ、Ardorのメインチェーンを触ることはありません。
子チェーンによって得られるメリットについて細かく説明していきます。
子チェーンのメリット①処理能力の向上
ArdorではNxtにもともと搭載されていた機能を子チェーンで分担しています。
子チェーンを使うことで、メインであるブロックチェーンの負担が軽減されて、処理能力が向上するという効果が期待されます。
結果、子チェーントランザクションをすべて含む各ブロックの処理速度は、約60秒となっています。
子チェーンのメリット②Nxtブロックチェーンの導入が容易になる
子チェーンは用途に応じて機能をカスタマイズが可能です。
ブロックチェーンのインフラ自体はすでにメインチェーン上にあるので、カスタマイズは用途に応じて短時間でセッティング、稼働させることができます。
機能面は子チェーンが担う一方で、セキュリティ面はARDORのメインチェーンで担保されます。
ブロックチェーン開発力を持たない企業でも、Ardorの子チェーンを使えば簡単にNxtブロックチェーンを導入できるのです。
子チェーンのメリット③独自トークンで手数料支払いが可能に
Ardorでは、”bundler" という仕組みを採用しました。
”bundler"はそれぞれの子チェーンでの取引計算処理にともなう手数料を独自トークンで徴収します。
そして、子チェーンの取引を取りまとめてメインブロックチェーンのChildChainBlockに登録し、承認処理手数料をARDRで支払います。
エンドユーザーは自分がArdor(すなわちNxtブロックチェーン)を利用していると意識することなく、システムを使用でき、利便性が高まります。
地味ですが、Ardorがいろいろな企業に採用されるには不可欠な機能です。
Ardorの子チェーンがもつ機能|IGNIS(イグニス)は最初の子チェーン
子チェーンに装備可能な機能のうち代表的なものをご紹介します。
ユーザーはこれらの機能をカスタマイズして子チェーン上でシステムを構築することができます。
・独自トークン発行
・メッセージ送信
・匿名送金
・クラウドストレージ
・マーケットプレイス
・投票システム
最初の子チェーンIGNIS(イグニス)について簡単に解説します
Ardorの一番最初の子チェーンがIGNISです。Ardorで子チェーンに搭載可能なすべての機能を備えています。
IGNISプロジェクトは2017年8月、NxtプラットフォームでICOを行い、1500万ドルを調達しました。
2017年12月28日現時点の1NXTの保有に対して、0.5IGNISのエアドロップがあり注目されたのは記憶に新しいです。
2018年1月1日にはArdorのブロックチェーンがスタートし、IGNISの子チェーンの取引結果もメインチェーンのChildChainBlockに追加、承認されています。
Ardorの仕組みや特徴を動画で理解しよう!
ここでArdorの仕組みや特徴について動画で理解しておきましょう。
英語での説明ですがこれまでの説明を踏まえて動画を視聴するとより理解が深まることと思います。
Ardor(アーダー)|AEDRの現在の相場チャートと時価総額とは?
Ardorの現在の相場チャートや、時価総額について紹介していきます。
リアルタイムで見るArdorの現在のドルレートと価格推移
今現在のリアルタイムで見たArdor(アーダー)のドルレートと価格推移は以下のようになります。
ARDRの現在の時価総額とランキングは何位?
Ardor(アーダー)の最新ニュースから分かる将来性!今後の動向は?
Nxtの機能を引き継ぎ、課題を解決し、ユーザーにとって使いやすくなったArdorは、企業や組織がブロックチェーンを導入するうえで強力なツールとなることでしょう。
採用するケースが増えればメジャーになる可能性のあるプロジェクトです。期待して日々のアップデートをチェックしましょう!
Ardorのロードマップ|メインチェーンはローンチ済み!
Ardorの開発組織である、Jerurida財団の公式サイトに開発スケジュールが掲載されています。
2018年1月1日メインチェーンの運用開始
NxtのブロックチェーンからArdorのジェネシスブロックへARDRが移設され、Ardorがスタートしました。
子チェーンのIGNISも同じく稼働しています。
2018年Q1の予定
Ardor稼働後の問題検証をして、安定的な運用を目指します。開発者やサポートチームを育成し、充実させます。
2018年Q2の予定
子チェーンをさらに追加します。子チェーンのトランザクションを切り取ってノード間でスナップショットを共有します。
Jerurida財団がArdorgateと提携!EURにペッグしたAEURトークンを発行
2018年1月29日にAEUR子チェーンの運用が始まりました。
Ardorgate IS LIVE NOW! This new Ardor child chain token, AEUR, is directly pegged to the Euro, and provides a quick and simple way for users to purchase cryptocurrency https://t.co/6A4gL9TCWm @Jelurida #Ardor $ARDR $EUR #blockchain #blockchain4business pic.twitter.com/OjPmyoP0oz
— Ardorgate (@Ardorgate) 2018年1月29日
ARDRや他の子チェーンの独自トークンと交換できるAEURトークンは、常に1EURと価値が固定されており、その価値はArdorgateによって保障されています。
EUR圏のユーザーにとって、AEURがブロックチェーンのエントリーポイントになることが期待されます。
Ardorの最新のニュースはTwitterが早い!
Ardorの最新ニュースはやはり公式のTwitterが一番早く、正確な情報を得ることができます。
公式なので英語の表記が多いですが、いち早く情報を手に入れておくに越したことはありませんね。
Tweets by ArdorPlatform
Follow @ardorplatform
さらに興味のあるかたはNxt、Ardor、Ignis の開発組織、Jelurida財団のTwitterをフォローしておくとNxtブロックチェーンに関する最新情報が手に入ります!
Tweets by Jelurida
Follow @jelurida
Ardorの購入方法は?オススメの取引所をご紹介
Ardor|ARDRを購入できるところは海外のHitBTC、Bittrex、Poloniexになります。
その中でも取引高が高いおすすめの取引所はHitBTCです。
日本国内の取引所で扱っている所はありませんで、まずは国内の取引所で「BTC」を購入します。
その後、HitBTCに送金してARDR/BTCで売買することができます。
まだ日本国内の取引所の口座を持っていない方にオススメの取引所はセキュリティも高いbitflyerです。
仮想通貨Ardorの仕組みから買い方までのまとめ
いかがでしたでしょうか。
子チェーンを導入することで、「速さ」「スケーラビリティ」「セキュリティ」という課題に対応している、Ardorについて説明しました。
NXTブロックチェーンを組織や企業が簡単に導入できるというのが魅力です。
マーケティングがあまり強くない印象なので注目を集めることが少ないのですが、開発は順調に進んでいます。
法人向けブロックチェーンとして引き続き注目したい仮想通貨です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
bitbank(ビットバンク)
取扱通貨 | ビットコイン
イーサリアム ビットコインキャッシュ ライトコイン モナ リップル |
取引手数料 | 無料 |
セキュリティの高さ | ・二段階認証有り
・コールドウォレット対応 ・マルチシグ対応 |
使いやすさ | 初心者でも簡単(アプリ無し) |
通貨の購入方法 | 取引所のみ(ビットコイン以外も安く購入できる) |
取引所の出来高 | 取引高が高く安定して取引できる |
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