
イーサリアムの開発ロードマップに記載されていた第一フェーズが終了間近であることを、イーサリアム開発者であるVitalik Buterin(ビタリック ブリテン)氏が明かしました。
今後どのように、イーサリアムの技術はアップデートしていくのでしょうか。
シャーディング(Sharding)による効率化
イーサリムの開発者であるVitalik Buterin氏は、イーサリムにスケーラビリティを持たせるための開発が終了に近づいていることを明らかにしました。
同氏は開発者会議において
開発ロードマップ上の第一段階が終了間近だ。
と述べました。
シャーディング(Sharding)と呼ばれ知られている技術は、イーサリアムのブロックチェーン上のデータをいくつかのノードに分散し、効率化を図ることが可能となります。
同氏はGithub上で開発初期のシャーディングスペックについて以下の様に述べました。
理論上、最低限のシャーディング機能は充分なスペックとなっている。
ステートレスクライアントとキャスパーとは
イーサリアムはその急激な知名度の上昇から、同プラットフォームの取引速度の減少と取引手数料の高騰という問題に直面しています。
その様なイーサリアムプラットフォームの “混雑”がStellarなどの他のトークンベースブロックチェーンが台頭する結果へと繋がり、イーサリアムにとっては大きな機会損失となっています。
続けて同氏は、4段階のスケーリング開発フェーズの内、第二段階が現在(2018年1月)より1か月少々で完了するだろうと述べました。
加えて同開発作業はイーサリアムソフトウェアの一種である、完全なプラットフォームの履歴を必要としないステートレスクライアント(Stateless Client)上で行われることになるだろうと述べました。
Buterin氏は
その後、私たちはテストネットワークを用いて実用的な試験運転を行う予定です
と述べました。
同会議でButerin氏は現在テスト中の、イーサリアムの新しいコンセンサスプロトコルとなるCasper(キャスパー)に関しても触れました。
CoinDeskで詳細が述べられている通り、Casperのテストネットワークは現在、用いられているソフトウェアによって支障をきたしていると言われています。
しかし、Buterin氏はその様な問題が起こってはいるもののプロジェクト自体は順調であると述べ、更には
CasperのCasperとしての側面とその機能は完全に成功を納めている。
と主張しています。
しかし、未だにCasperのコードは別々のイーサリアムソフトウェアを介して用いられるように設計されておらず、同氏はそれを認めた上で
現状で、その点に関しては優先順位が少し低いと考えている。
との考えを明らかにしました。
仮想通貨Ethereumの開発は着実に進んでいる
新たな仮想通貨が世界を通して乱立が続く中で、ビットコインに次ぐ仮想通貨として有名なイーサリアムに新たな機能を持たせるための開発が刻々と進行しています。
イーサリアム開発者Vitalik Buterin氏は、イーサリアムの開発状況は良好だとイベントにて発言し、その機能の一部である『シャーディング』はほぼ終わりに近づいていると公言しました。
その一方で、イーサリアムが抱える問題は未だ多くあり、開発スピードを早めるべきだと指摘する声も目立ちます。
現在市場価格で一番高い価値を持つビットコインでさえ、スケーラビリティの問題や開発面尾問題に直面しています。
上述した通り、イーサリアムも未だ開発段階なのは明確ですがそれは全ての仮想通貨に言えることなのかもしれません。
仮想通貨元年と言われた2017年でしたが、2018年は市場価格というよりもまずはその仮想通貨が持つ機能と開発状況に対し大きく注目を置く必要があるのではないでしょうか。
Part One of Ethereum's Sharding Roadmap Is Nearly Done
by Rachel Rose O'Leary | Jan 26, 2018