
今回は、LISK(リスク) | LSK について、詳しく解説していきます。
現在、仮想通貨でビットコインの次に時価総額が高いのがイーサリアムです。
Ethereum(イーサリアム)は、契約情報をブロックチェーンに記録することができたり、分散型アプリケーション(DApps)を開発することができるプラットフォームとして有名です。
実は、Ethereum以外にも、DAppsを開発できるプラットフォームを提供するプロジェクトは存在します。
中でも、Ethereumとよく比較されるのが、「LISK(リスク)|LSK」という仮想通貨です。
今年注目すべき仮想通貨のひとつですので、ぜひ最後までお読みください。
本記事の内容
LISK(リスク)|LSKとは何か?初心者でも簡単に分かる概要
まずは、LISK(リスク)|LSKの概略について見てみましょう。
LISK(リスク)の入門まとめ|マネピwiki
通貨の名前 | LISK(リスク) |
通貨単位 | LSK |
発行上限枚数 | (上限なし) |
取扱い国内取引所 | bitFlyer、Coincheck |
取扱い国外取引所 | Binance、YoBit、Bittrex など |
開発組織 | LISK財団 |
開発者 | Max Kordek、Oliver Beddows |
公式サイト | https://lisk.io |
ホワイトペーパー | https://lisk.io/documentation |
LISK(リスク)|LSKのスペック
LISK | Ethereum | Bitcoin | |
総発行枚数 | (上限なし) | (現在は上限なし) | 2,100万枚 |
取引承認システム | DPoS | PoW(→PoSに移行予定) | PoW |
取引承認スピード | 約10秒 | 約15秒 | 約600秒 |
ブロックサイズ | (可変) | (可変) | 1MB |
仮想通貨LISK(リスク)の特徴とは?仕組みや技術について解説
では、ここからはLISKの特徴について、その仕組みや技術に触れながら解説していきます。
LISKはEthereumのようにDAppsの開発プラットフォームとして認識されますが、詳しく見ていくと様々な特徴があることがわかります。
LISKは「ブロックチェーンそのもの」のプラットフォーム
LISKは、誰でもブロックチェーンの技術を使って自分のブロックチェーンを作ることができるプラットフォームの名称です。
誰でも、自分の独自通貨を発行したり、分散型アプリケーション(DApps)を開発できます。
そして、LISKネットワークを動かすために使われるトークンがLSKです。
DApps開発のプラットフォームというコンセプトは、Ethereumととても良く似ています。
そのため、LISKはEthereumと比較されることが多いのです。
ただし、LISKではブロックチェーンそのものを開発することができるため、両者は全く別物であると捉えることもできます。
(開発陣はこの考え方をとっているようです。)
そんなわけで、LISKの特徴や仕組みを、Ethereumと比較しつつ、詳しく見ていきましょう。
LISKはサイドチェーンにアプリケーションが展開される!
上述のとおり、LISKもEthereumも、ブロックチェーンの技術を使ったDAppsを開発・提供できるプラットフォームであるという点では同じです。
他方で、Ethereumとは異なり、LISKの特徴としてあげられるのが、「サイドチェーン」の技術です。
ブロックチェーンとは、様々な取引情報などを収めた箱が一本の長い鎖のようにつながっているものを言います。
このチェーンの上に、すべての情報が記録されていくわけです。
Ethereumも、Ethereumネットワーク上で動くDAppsや取引情報は、全て一本のチェーンに記録され管理されています。
これに対して、サイドチェーンとは、メインとなるブロックチェーンから枝分かれしたチェーンのことです。
LISKは、この枝分かれしたチェーンで個々のDAppsを動かすことができます。
チェーンを枝分かれさせることにはいくつかメリットがあります。
ハッキングに強い
メリットの一つは、ネットワーク全体が悪意あるハッキングに対して強いことです。
サイドチェーンに独立してDAppsが展開されるので、仮にどこかのサイドチェーンがハッキングを受けたとしても、そのサイドチェーンにのみ対策を打てばよく、被害が最小限で済みます。
かつて、Ethereumでは、「The DAO」事件と呼ばれるハッキング被害を受けました。
ネットワーク全体が混乱に陥った結果、ハードフォークによりコインが分裂する事態にまで発展してしまいました。
なぜかといえば、Ethereumは、一つのチェーンに全ての情報が記録されています。
そのため、その一部でも攻撃を受けてしまうと、チェーン全体をハードフォークによって修正しなければならないのです。
これに対して、サイドチェーンを採用するLISKでは、サイドチェーンが攻撃されてもその部分のみをLISKネットワークから遮断することができるので、「The DAO」事件のようになるリスクが限りなく低いということができます。
高速かつ安定的に取引処理ができる
サイドチェーンにそれぞれのDAppsが展開されるということは、メインチェーンに記録される情報量は少なくて済みます。
そのため、メインチェーンを動かすのに必要な演算能力も比較的抑えることができるのです。
したがって、トランザクションが詰まったり、ネットワークを使うための手数料が高騰してしまう、といった事態を防ぐことができると期待されています。
開発言語はJavaScript!簡単にアプリ開発ができる
LISKのプログラムは、JavaScriptという言語で記述されています。
JavaScriptは、世界中で採用されているプログラミング言語で、扱えるプログラマーの数も多いです。
LISKでは、DAppsがJavaScriptによって違和感なく開発できるため、様々なDAppsが世界中で開発され爆発的にコミュニティが活気づくと期待されています。
一方、Ethereumは、Solidityという言語で記述されています。
これはEthereumの独自言語です。
そのため、Ethereum上で動くDappsを開発するためには、Solidityをイチから勉強する必要があります。
これは開発者にとっては大変な労力です。
それに比べて、JavaScriptであれば多くのプログラマーが扱えます。
そのため、言語を改めて勉強する手間はかからず、すぐに好きなDAppsを開発することができるのです。
コンセンサスアルゴリズムにDPoS採用!大量のトランザクションに耐えうる
LISKでは、コンセンサスアルゴリズムにDPoS(Delegated Proof of Stake)というものを用いています。
DPoSを一言でいうと、間接民主制のような仕組みです。
全員がブロック生成のための計算を行うのではなく、投票によって選ばれたネットワークの代表者がブロック生成を行う仕組みです。
といっても、少しつかみにくいところがあるかもしれません。
DPoSについて理解を深めるには、代表的なコンセンサスアルゴリズムであるPoW(Proof of Work)とPoS(Proof of Stake)について理解するのが良いでしょう。
ここからは、ブロックチェーンに用いられるコンセンサスアルゴリズムについて詳しく見ていきます。
PoWとPoSの仕組みとは?
まず、Bitcoinなどで採用されているPoWは、一番仕事(Work)をした者がブロックを作成できる(=報酬を受け取れる)システムです。
PoWには、ブロック生成のために莫大なマシンパワーが必要で、電力を浪費してしまうことや、取引が増大した際の処理能力に不安を抱えるなどの問題点が指摘されています。
これに代わるものとして有名なのがPoSです。
PoSは、通貨の保有量に応じて、ブロックを生成する権限を割り振り、報酬を与えていきます。
PoWに比べてマシンパワーを必要とせず、取引量が増えても対応できるとして期待されている手法です。
Ethereumも、PoSに移行すべく開発を進めているところです。
しかし、PoSも、通貨の保有量に応じてブロック生成のための計算が行われ、その中からランダムに承認者が選出されるので、どうしてもタイムラグが生じてしまうという問題があります。
これを解決するために編み出されたのが、DPoSなのです。
DPoSはPoSの発展版
DPoSもPoSと同じく、通貨の保有量に応じてブロックの生成が行えるのは変わりません。
ただし、DPoSでは、自分の持っている"ブロックを生成する権利"を誰かに渡すことができるのです。
そして、権利をより多く持っている上位101名が代表者となり、ブロック生成のための計算(LISKでは"フォージング"と言います)を行うのです。
そうすると、「あれ、フォージングをやった人だけが報酬を貰えて、投票しただけの大多数は何も見返りがないんじゃない?」と思いますよね。
大丈夫です、しっかり投票した人にも報酬は支払われます。
当選した人が受け取る報酬が、その人に投票した投票人にも分配される仕組みになっているのです。
したがって、
そして、あらかじめ決められた代表者が計算を行うので、PoSに比べて安定的にブロックを生成できるとされています。
LISKには発行上限数がないいわゆる「インフレ通貨」である
LISKには、発行上限枚数が設定されていません。
フォージングが行われるたびにどんどんLISKが発行されていくので、いわゆる“インフレ通貨”になります。
なぜ上限が無いかと言えば、それはLSKの暴騰を抑えるためです。
LISKが世に広まれば、LISKを利用したい人がLSKを買い求めるようになりますよね。
そのとき、LSKの発行枚数が決まっていると、需要に応えるようにどんどんLSK1枚の価値が上がっていきます(通貨の希少性)。
するとどうなるかというと、「1年前はLISKを使うのに1LSK=100円で使えていた」のが、「1LSK=1,000円支払わないと使えない!」という事態になってしまうのです(金額はあくまで仮定の話です)。
LISKは、「LISKというプラットフォームを通して、ブロックチェーンを誰でも手軽に開発・利用して欲しい」という設計思想を持っているので、手数料が高くなるのは避けたいのです。
そこで、通貨の枚数に上限をかけない、という解決が採られることになります。
通貨がどんどん増えるということは、相対的にその通貨1枚の価値は下がっていきます。
実需要からくる価値の上昇と、新規発行による相対的な価値の低下のバランスが上手く取れれば、LSKの価格が安定し、いつでもだいたい同じ手数料でLISKを利用できるのです。
ちなみに、LISKでは、過度な新規発行による価値の暴落を避けるため、段階的に発行されるLSKの量を減らしていく計画で動いています。
具体的には、1年ごとに1LSKずつ減っていき、2021年中に1ブロック1LSKまで下がった後は、そのまま1LSKずつ発行されていく予定です。
LSKの現在の相場チャートと時価総額とは?
では、LISK(LSK)の相場チャートや現在の時価総額ランキングについて見ていきましょう。
今現在の価格はいくらなのでしょうか。
リアルタイムで見るLSKの現在のドルレートと価格推移
以下が、現在のLSKのドルレートと価格推移です。
LSKの現在の時価総額ランキングは何位?
RANKの欄が現在のLSKの時価総額ランキングとなります。
LISKの最新ニュースから分かる将来性!今後の動向は?
LISKのプロジェクトは、今年(2018年)に入ってからいくつか重要なアップデート・イベントが行われています。
「今年はLISKが来る!」と予想する人の大半が、以下で挙げるアップデートやイベントによるものですので、しっかりと見ていきましょう。
リローンチイベントが開催!
2018年2月21日、LISKのリローンチイベントが開催、LISKのブランドが一新されました。
複雑だったプロジェクトが整理されたり、ロゴがシンプルなものに変わったり、今後のロードマップが示されたり、ホームページがリニューアルしたりと、とにかく今後が楽しみになる発表が目白押しとなりました。
その中でも抑えておくべきトピックをいくつかご紹介します。
LISKのビジョンを再定義
LISKが示したビジョンは、"We enable blockchain creators." というものでした。
日本語では、「簡単にブロックチェーンのクリエイターになれる。」といったニュアンスでしょうかね。
誰でもブロックチェーンを作ったり、DAppsを開発して運用することができるプラットフォームを目指しているのがLISKです。
今回のリビジョンは、この目標を再確認したものになります。
誰でも使えるようになる、ということは、システム全体がユーザーフレンドリーでなければなりません。
そこで、今回のリローンチで行った主な刷新には、ホームページのリニューアルと、LISKに関するプロダクトの整理・再定義があります。
ホームページをフルリニューアル
LISKのサービスアピールに最も重要な公式サイトがフルリニューアルされました。
LISKを使う全ての人にわかりやすいサイトを目指して作り替えたそうです。
現在のホームページは、自分がLISKを使う目的に応じて、どこを見ればいいか分かりやすい配置になっていますし、動的コンテンツを使うなどビジュアル面にも配慮されています。
LISKを何らかの形で活用したい人がまず訪れるのがLISKの公式ホームページであることから、シンプルでわかりやすいホームページにリニューアルするのは必須だったのでしょう。
今回のホームページリニューアルは、ドイツのコンサルティング会社「Rlevance」が担当したとのことです。
この会社はベンツやマイクロソフトのコンサルも手がける有名企業とのこと。
LISKの本気度が伺えます。
プロダクトを整理・再定義
以前、LISKには、大小様々なプロダクトが存在しており、分散・平行的に開発が進められていました。
今回は、これらのプロジェクトを、誰から見ても分かりやすいように4つのカテゴリに分類しました。
① Core→LISKの基幹部分を開発するカテゴリです。
LISKのメインチェーンにアクセスしたい人が使用するもので、ネットワーク全体が安全に稼働するよう確実な開発が求められます。
② Elements→DApps開発者向けのシステムが揃うカテゴリです。
LISKはDAppsを作る開発者が必須なので、ブロックチェーン初心者でも扱いやすいツールにしなければなりません。
③ Commander→こちらも開発者向けですが、コマンドライン(CUI)で開発するためのシステムが揃います。すでにプログラマーとして活躍する開発者が使うイメージですね。
④ Hub→こちらは、ウォレットやエクスプローラーを一つのパッケージで提供するものです。LISKサービスの利用者や、LSKを保有・利用したりフォージングしたりする人が使うことになります。
リローンチ以降は、これらのカテゴリに沿ってそれぞれの開発が進められることになります。
東京でもミートアップが開催!
This coming Monday, #Lisk is coming to #Tokyo! 🇯🇵 The meetup will start at 7:30PM JST and will be attended by @MaxKordek. Huge thanks to our friends at @coin_post for organising the event. 👋 For more info, head to our events page: https://t.co/24VeCpgsVY pic.twitter.com/sLTbkEri3A
— Lisk (@LiskHQ) 2018年3月25日
2018年3月26日、LISKの開発者を招いたミートアップイベントが東京で行われました。
イベントでは、LISKのCEOであるMax Kordek氏が、LISKの歴史やリブランディングの内容、今後の展望について講演を行いました。
特に印象的なのは、質疑応答のコーナー。
LISKとよく比較されるEthereumについて、「敵対していくのか」という質問が観客から飛んだ際の返答です。
イーサリアムやNEOはスマートコントラクトのプラットフォームであり、Liskはブロックチェーンのプラットフォームという事で、両者には根本的に大きな違いがあると考えております。
とのことでした。
オモテから見える面だけでは、EthereumとLISKは同じように見えます。
しかし、開発者自身が両者を別物と考えているということは、狙っている市場や提供するソリューションが違うと考えていることになります。
それを「競合しない」と明示することでユーザーに意思表明したことには、今後のプロダクト展開において大きな意味を持ってくるでしょう。
Lisk Core 1.0.0 オープンβ版がリリース
2018年4月9日、Lisk Core 1.0.0のオープンβ版がリリースされました。
🔧 We are excited to announce that we have released the initial #Lisk Core 1.0.0 Beta for testing, as scheduled. Read the blog post for all release information and make sure to follow our #Reddit for the upcoming #AMA.
https://t.co/UQvnsW4hxg— Lisk (@LiskHQ) 2018年4月9日
LISKシステムの基幹部分であるCoreの機能をテストネット上で実際に動かすことで、動作確認やバグ取りをしたあとで正式版を公開することになります。
GitHub上では、Lisk Core 1.0.0のマイルストーンがすでに全部消化されているため、正式版のリリースも間近と考えられます。
Lisk Coreのリリースは、LISKネットワークを実際に運用するための第一歩であり、プロジェクトが確実に進んでいる証拠です。
LISKホルダーとしては、かなり安心できる要素ですね。
LISKの最新のニュースはTwitterが早い!
これ以外にBitcoinCashの最新ニュースを取得するには、LISKの公式Twitterを参照すると良いでしょう。
Tweets by LiskHQ
Follow @LiskHQ
LSKの購入方法は?オススメの取引所をご紹介
LSKは、日本国内取引所ではbitFlyerで取扱いがあります。
海外では、多くの取引所がLSKの取扱いを行っています。
その中でも、Binance、YoBit、Bittrexなどは安定して取引量が多いです。
BTCを建てでLSKを購入するなら、特に手数料も安いBinanceをおすすめします。
LISK(リスク)|LSKの仕組みから買い方までのまとめ
LISKは、誰でもブロックチェーンを使って仮想通貨やDAppsを開発できるプラットフォームです。
LSKは、LISKネットワークを使う際の手数料として支払われるトークンになります。
サイドチェーン展開、DPoS採用など、高速かつ安全なプラットフォームを提供するための技術が採用されているのが特徴です。
今年はLISKのリローンチがあり、東京でのミートアップもあり、Lisk Coreのベータ版もリリースされ、活発に開発されています。
このまま開発が順調に進めば、誰でも簡単に仮想通貨を発行したり、DAppsを開発することができるようになり、LISKネットワーク全体がさらに活発になるでしょう。
今年、特に注目なプロジェクトのひとつであり、LSK購入を考えているならなるべく早いほうが良さそうですね。
LISKのトークンであるLSKは、 国内取引所ではbitFlyerにて取扱いがあります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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