
Monero(XMR)は時価総額ランク上位で、国内取引所でも扱いのある通貨です。
なので、名前だけでも聞いたことのある方も多いのではないでしょうか?
この記事では、
・Moneroの特徴や仕組みについて理解したい!
・Moneroの最新ニュースや今後の動向、将来性が気になる!
・Moneroを扱う取引所や購入方法を知りたい!
という方のために、注目の仮想通貨、Moneroについて解説してまいります。
ぜひ、最後までお読み頂きMoneroの特徴や仕組みを知っていただきたいと思います。
本記事の内容
Monero(モネロ)とは何か?初心者でも簡単に分かる概要
Moneroの仕組みや特徴を詳しく解説する前に、まずは簡単にMoneroの概要をまとめました。
Moneroの入門まとめ|マネピwiki
通貨の名前 | Monero (モネロ) |
通貨単位 | XMR |
発行上限枚数 | なし |
取り扱い国内取引所 | Coincheck |
取り扱い国外取引所 | Bithumb、Binance、HitBTC |
開発組織 | Monero Project |
開発者 | Riccardo Spagni |
公式サイト | http://monero.org/ |
ホワイトペーパー | https://cryptonote.org/whitepaper.pdf |
モネロとビットコインのスペックを比較
比較項目 | Monero | Bitcoin |
総発行枚数 | なし | 21,000,000BTC |
取引承認システム | POW (Proof of Work) | POW |
取引承認スピード | 2分 | 10分 |
ブロックサイズ | 上限なし | 1MB |
半減期 | なし | 210,000ブロック毎 |
Moneroの特徴とは?仕組みや技術ついて解説
モネロとは、エスペラント語で「コイン」や「通貨」という意味を持ち、byecoin(バイトコイン)という仮想通貨をもとに作られました。
モネロの特徴と言えば、通貨の匿名性の高さです。
「匿名通貨って何?」と思う方もいるかと思いますので、基軸通貨であるビットコインと比較して匿名通貨について簡単に解説したいと思います。
何のための匿名性?Bitcoinなどのセキュリティ面の問題
Bitcoinなどの通貨では、通貨が不正に盗まれることなどを防ぐためにブロックチェーン上の情報から通貨の流れを追跡することができるようになっています。
どのアドレスからどれくらいのトークンが送金されたのかが分かることで、通貨の流れの透明性を高くしています。
逆に考えると、アドレスが誰のものかばれてしまった場合、その人がそれまでにどのような取引をしたか、どのくらいの資産を持っているかなどの情報が全て漏れてしまうことになります。
例えば、取引相手に自分のアドレスを送ったとしましょう。
ブロックチェーンの情報を読めば、そのアドレスの取引履歴を数量まで全て読み取られてしまいます。
ビジネスをしている場合、会社の過去の取引を、他社から交渉材料にされてしまうかもしれないということです。
「でも注意深くして、大切なアドレスを送らなければ、自分の公開鍵は特定されないでしょ?」
と思っていませんか?
実はこのアドレス、国家などの大きな権力やハッカーなどに調査されたら特定されてしまう可能性が高いのです!
そこでプライバシーを守るために開発されたのが「匿名性暗号通貨」と呼ばれる仮想通貨です。
匿名性暗号通貨には、Moneroの他にもDash・Zcash・Komodoなどがあります。
後ほど、これらのコインを比較し、違いをまとめましたので、よろしければ参考になさってください。
高い匿名性を実現するプロトコル「CryptoNote」とは?
高い匿名性を実現するために、モネロは「CryptoNote」というプロトコルに基づいて開発されています。
「CryptoNote」とは、もともとByteCoinで用いられていたプロトコルです。
通貨の匿名性を高めている、CryptoNoteの2つの特徴「リング署名」と「ワンタイムキー」についてこれから説明していきます!
匿名性通貨Moneroの特徴①リング署名(Ring Signature)
ビットコインでは、取引が行われる送金時にデータがブロックチェーンに署名がされます。
その際に、署名は各々が持つ秘密鍵(プライベートキー)と公開鍵(パブリックキー)を用いて行われるため、誰が著名したかすぐに特定できます。
Moneroの匿名性の高さを叶える技術の1つがリング署名です。
これは複数人がグループで1つの公開鍵を共有することで、送金時に誰が署名したのかを特定できないようにする仕組みです。
具体的に説明すると、1つの取引(送金)があったときに、まずはその情報をバラバラに分解します。
そして、他の取引のバラバラになった情報と組み合わせ、1つのデータとして情報を送ることで、「誰がいくら送金しているのか」を分からないようにしています。
複数のグループへの参加が可能なので、(Zcashなどとは違い)取引自体の存在は公開されるとはいえ、匿名性はかなり高くなっています。
匿名性通貨Moneroの特徴②ワンタイムアドレス
技術面の2つ目の特徴がワンタイムアドレスです。
ワンタイムアドレス(ステルスアドレス)は送金時に使う1回限りのアドレスで、ユーザーはこのアドレスにXMR通貨を送金することになります。
ワンタイムパスワードが取引ごとに発行されることで、受取側のアドレスを特定できなくさせているのです。
もちろん、これとは別にユーザーは自分の固定アドレスも持っており、これを使うことで取引履歴を確認することができます。
この仕組みのデメリットとして、鍵がいくつもあるために、大手企業の決済システムとして採用されにくいという点が挙げられることもあります。
Moneroはマイニングが容易!アルゴリズム「CryptoNight」とは?
Moneroのもう1つの特徴として、マイニングが容易であることが挙げられます。
どうして簡単にマイニングをすることができるのかというと、CryptoNoteの中で採用されている「CryptoNight」というアルゴリズムによって、通常はGPUで行うマイニングを、CPUで行うことができるからです。
仮想通貨でいうアルゴリズムには
・合意性アルゴリズム:POW、POS、POIなどの取引承認システム
・ハッシュアルゴリズム:POWで新しくブロックを作る際に特定のハッシュ値を見出すための計算法
の2つがあります。
CryptoNightはMoneroで用いられているハッシュアルゴリズムです。
一方、BitcoinではSHA-256dというハッシュアルゴリズムが使われています。
CryproNightにCPUでハッシュ値の計算ができるようにプログラムされているため、通常のPCでマイニングが可能となり、初期費用を抑えることができるんです。
Moneroの欠点|匿名性の高さがゆえに犯罪につながる?規制は?
ビットコインを超える匿名性の高さから、時価総額ランクも高く注目のMoneroですが、欠点や問題点などはあるのでしょうか?
答えはYESです。
匿名性が高いがゆえの問題点を2つ以下で説明していきます!
両者ともモネロに限らず、匿名性暗号通貨と言われる仮想通貨の問題点として挙げられますので、MoneroやDash、Zcashの購入を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
Monero問題点①マネーロンダリングや犯罪の温床になる?
仮想通貨の情報が匿名性を持つことは、顧客情報の保護につながると同時に取引の透明性を失うことでもあります。
将来的に、もし仮想通貨が普及したときに、Moneroを使えば、マネーロンダリングのようなことをする人が表れるのは容易に想像できます。
「最新ニュース」の項目でも説明しますが、実際にMoneroが麻薬や銃などを取引するサイトで利用される事案もありました。
(現在、そのサイトは閉鎖されています。)
Monero問題点②今後、規制をうける可能性があるってホント?
匿名性仮想通貨は重要度の高い取引を扱う際にとても有効に働きます。
JPモルガンがZcashを採用したことからも、社会における需要があることが分かりますよね。
一方で上に述べたようなグレーな資金の取引で利用されるリスクから、将来的にMoneroのような匿名性通貨には国家などが規制をかけてくる可能性が十分あることは忘れてはいけないと思います。
いずれにしても、「闇市場での導入」もしくは「有名企業による採用」が値動きに大きく関わってくるのは間違いないでしょう!
取引の公開範囲|Moneroでどこまでが隠されるの?
結論から申しますと、Moneroでは送受信アドレス・IPアドレスと数量の両方が非公開となります。
例えば、ビットコインでは、ブロックチェーンのデータを読むことでどのアドレスからどのアドレスにいくら送金しているのか追跡することができます。
同じPoWのマイニングの仕組みを採用していても、Moneroではこれらのアドレスや数量の情報が分からないようになっているのです。
匿名性暗号通貨の比較|MoneroとDash、Zcashなどの違いは何?
ここではDash、Monero、Zcash、Komodo、Bytecoin、Vergeを「技術・特徴」「承認時間」「非公開範囲」の項目に分けて比較しました。
通貨名をクリックすると詳細ページに飛べるようになっています。
いずれの通貨も取引に匿名性を持たせるかどうかは選択することができるようです。
通貨名 | 技術・特徴 | 承認時間 | 非公開範囲 |
Dash(DASH) | POW
決済向き マスターノード |
4秒 | 送受信アドレス |
Monero(XMR) | POW
ワンタイムリング署名 (Bytecoinのソースを元に開発) |
2分 | 送受信アドレス・IPアドレスと数量 |
Zcash(ZEC) | POW
ゼロ知識証明 |
2.5分 | 送受信アドレスと数量
取引の有無自体 |
Komodo(KMD) | dPOW
ゼロ知識証明 プラットフォームとしての機能 (Zcashがハードフォークしたもの) |
1分 | 送受信アドレスと数量
取引の有無自体 |
Bytecoin(BCN) | POW
リング署名 ワンタイムキー |
2分 | 送受信アドレスと数量 |
Verge(XVG) | POW
レイス・プロトコル TOR |
30秒 | 送受信アドレス・IPアドレスと数量 |
Moneroの仕組みや特徴を動画で理解しよう!
英語の動画ですが、まずはこちらをご覧になってみてください。
次の動画はMoneroの特徴が4分程度でまとめられている日本語の動画です。
大変分かりやすいので、良かったらこちらもご覧になってみてください!
Moneroの現在の相場チャートと時価総額とは?
ここではMonero(XMR)の相場チャートや現在の時価総額についてご紹介してまいります。
リアルタイムで見るMoneroの現在のドルレートと価格推移
以下が今現在のMoneroのドルレートと価格推移です。
Monero(XMR)の現在の時価総額ランキングは何位?
現在のXMRの時価総額は何位なのでしょうか?
RANK欄の数字が今現在の順位です。
Moneroの最新ニュースから分かる将来性!今後の動向は?
ここでは、Moneroの最新ニュースや今後の動向をご説明してまいります。
Moneroの将来性について知りたい方、必見です!
闇市場AlphaBayが決済通貨にMoneroを採用
Moneroは2016年9月に、麻薬や銃、違法な個人情報などを扱うオンライン闇市場のアルファベイで決済通貨として導入されました。
その際、XMRの価値が上がり、時価総額ランクが急上昇しました。
ちなみに、アルファベイは現在は閉鎖されていますが、今後も同様のサイトで匿名性仮想通貨が採用される可能性は高く、導入の発表があったときの値動きにも注意する必要がありますね!
MoneroがついにGUI版ウォレットをリリース!
Moneroは2017年にGUI版ウォレットをリリースし、一般の人にも使いやすいかたちとなりました。
こちらの公式ウォレットはモネロの公式サイトからダウンロードをすることができます!
日本語対応もしていますし、XMRを管理するなら取引所においておくより、こちらで保管するのがおすすめです。
2018年にMoneroがハードフォークを実施しMoneroVが誕生
Moneroの開発グループは一部のマイナーによる市場独占への対策として、ハードフォークを行い、ASIC耐性のあるPOWアルゴリズムを開発します。
※ASIC(エーシック):特定用途のための集積回路のこと。今回でいうと、マイニングのための演算に特化したコンピューターというイメージです。
一度目のハードフォークは2018年3月14日の実施(ブロック数1529810)が予想されており、MoneroVが誕生します。
上でご説明したウォレットでXMRを保管しておくと、1XMR=10XMVを受け取ることができるようです。
MoneroVでは発行上限が設定される他、トランザクションのデータ容量の削減などが行われます。
取引承認スピードの変更はありません。
Moneroの最新のニュースはTwitterやRedditが早い!
モネロの最新ニュースを知りたい方は、公式Twitterのフォローがおすすめです。
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RedditでもMoneroの公式アカウントの最新ニュースの記事をチェックすることができます!
Monero(XMR)の購入方法は?オススメの取引所をご紹介
Moneroを扱う国内の取引所は今のところコインチェックのみとなっています。
海外ですと、Bithumb、Binance、HitBTCなどがMoneroの取引高が高い取引所です。
XMRを買うなら、この中でも特に口座開設が簡単で取引方法も分かりやすいHitBTCがおすすめです!
海外の取引所での取引をご希望の場合、まずは国内での取引所の口座を開いて、そこから海外取引所に送金することで、XMRの売買が可能となります。
まだ国内の取引所の口座を開設していない方がいらっしゃいましたら、セキュリティが安心なビットフライヤーでの開設をオススメします。
仮想通貨Moneroの仕組みから買い方までのまとめ
今回は、匿名性仮想通貨Moneroについてご紹介いたしました。
リング署名とワンタイムアドレスを用い、送受信アドレスや取引数量、IPアドレスまで非公開で取引を行うことができるのがMoneroの最大の特徴です。
匿名性通貨は闇取引サイトなどで用いられるリスクから規制を受ける可能性もありますが、Moneroの時価総額ランクは依然として上位10位に入るほどの期待度です。
2018年にはハードフォークが行われ、MoneroVが誕生します。
今後もその動向に目が離せない注目の通貨です。
今のうちにMoneroを買っておきたい方には、HitBTCでの購入をおすすめします!