
2018年10月1日のリップルの公式サイトにおいて、SWELL 2018:サンタンデール銀行は、どのようにして何百万人もの人々を対象にした、国際決済アプリケーションOnePay FXを開始したのか、という最新ニュースの発表がありました。
SWELL(スウェル)とは、毎年10月頃に2日間程度にわたって開催される、リップル社主催のカンファレンスのことであり、リップルの現状や今後の方針などの重大発表が行われます。
今年のSWELLにおいては、以下のようなことが主要な話題として挙げられました。
・リップル社CEOであるブラッド・ガーリングハウス氏による演説
・サンタンデール銀行の国際決済アプリケーションOnePay FXの拡大について
・グローバル規制対策について
・ブロックチェーン大量採用の転換点が近いことについて
・イギリス送金企業のTransferGoとの提携について
これらの話題については、リップル公式ホームページのニュース記事においても公開されています。
今回はこれらの話題の中でも、「サンタンデール銀行の国際決済アプリケーションOnePay FXの拡大」について、焦点を当てたいと思います。
サンタンデール銀行は、スペインに本拠を置く、スペイン最大手の商業銀行であります。
サンタンデール銀行は、2018年4月12日にリップル社と提携し「OnePay FX」と呼ばれる国際送金アプリの開始を発表しました。
OnePay FXは、リップル社のブロックチェーン技術を利用して作られた送金アプリのことであり、これにより国際送金のコストと送金時間の大幅な削減が可能になりました。
こちらが、サンタンデール銀行が開発・発表したOnePay FXについて説明した動画になります。
OnePay FXについてはコチラの記事でも紹介しております。
また、以下の動画で、今回(SWELL 2018)においての、サンタンデール銀行の技術革新責任者であるEd Metzger氏による、サンタンデール銀行と国際決済アプリOnePay FXについての講演を見ることができます。
サンタンデール銀行は、OnePay FXによってどのようなことをこれまでに実現し、またOnePay FXをどのように拡大させていくのでしょうか?
最新ニュース内容の詳細について見ていきましょう。
本記事の内容
SWELL 2018:サンタンデール銀行は、どのようにして何百万人もの人々を対象にした、国際決済アプリケーションOnePay FXを開始したのか(原文内容)
サンタンデール銀行は長らくの間、国際決済のためのブロックチェーン採用の最前線にいます。
今年(2018)の4月に、サンタンデール銀行はOnePay FXという、世界初のリップルネットを搭載した国際決済モバイルアプリケーションを開始しました。
サンタンデール銀行の技術革新責任者であるEd Metzger氏は、以下のような大胆な発言によってSWELL 2018での講演を開始しました。
これまでの我々のリップルとの旅について、そして我々の顧客の生活を改善するためにリップルの技術をどのようにこれまで使用してきたかについて、話していきたいと思います。
10の異なる市場(アメリカ、メキシコ、イギリスなど)で活躍し、ユーロ圏最大の金融機関であり、銀行業界の国際的リーダーであるサンタンデール銀行にとって、これ(OnePay FXの開発)は小さな偉業ではありません。
Metzger氏が説明したように、サンタンデール銀行の持つ1億4000万もの小売・商業顧客は、新たな国際決済の経験(OnePay FXによる国際決済の経験)に対して期待を寄せています。
サンタンデール銀行の小売顧客は、世界中の誰でもどこでもできる即席相互メッセージや、世界中の家のオンデマンドでの予約などのような、今日の他のデジタルサービスと同じくらい、パーソナルで高速かつ信頼性が高いエクスペリエンス(OnePay FXによる国際決済の経験)を求めています。
Ed Metzger氏は以下のように発言しました。
顧客に対して優れた(金融)サービスを提供するために、金融機関同士で協力できるような世界的なオープンプラットフォームへと、金融サービス業界が移行している、と我々は信じています。
そしてこのことは、我々がOnePay FXを用いて行おうとしている根幹であります。
サンタンデール銀行は様々な市場(国)にわたって、リップルのブロックチェーン技術の試験テストを行っていた際に、以前に見たことがないような新たなレベルでの透明性、確実性、スピード(具体的には、今まで数日かかっていた国際送金が、OnePay FXにより3クリック・40秒でスマホ上で完結するようになった)を顧客に提供することができました。
Metzger氏は以下のように話しました。
我々の顧客の一人は、休暇中にイタリアにいたのですが、間違った場所に駐車をしていました。
彼は罰金を支払う必要がありましたが、銀行カードを持っていませんでした。
しかしそこで、彼はその罰金を即座に支払うためのアプリ(OnePay FX)を使用することができたため、牽引撤去されることなく車を停車することができました。
彼は以下のように続けました。
以前では、非常に長い時間を費やしたようなことが、(OnePay FXを使用することによって、)たった4~5回のクリックで完了することができます。
Metzger氏は、
サンタンデール銀行が今後数か月で、さらに多くの国でOnePay FXを展開する予定であります。
と述べました。
今日において、このOnePay FXモバイルアプリケーションはイギリスでも利用可能であります。
このサービスはイギリスだけではなく、スペイン、ブラジル、ポーランドの(に口座を持つ)顧客に対してのオンデマンドでの国際決済サービスも提供します。
Metzger氏は、
消費者の行動の変化に対して、とても大きな変化の早段階での兆候を見ています。
と言いました。
彼は続けて、
人々は前もって計画する必要はありません。
彼らは必要な時に国際決済をすることができます。
これは本当に強力でございます。
と言いました。
SWELL 2018の最新の記事を見るには、Insightsにアクセスし、明日から10月3日水曜日までにかけてTwitter、LinkedIn、またはFacebookでフォローしてください。
今後2日間にかけてのSWELLカンファレンスの様子のビデオを我々のYouTubeチャンネルで見ることができます。
Swell 2018: How Banco Santander Launched a Payment App for Millions
考察:OnePay FXの拡大とXRPの価値上昇はそのままでは結びつかない
・決済スピードの向上(数日かかっていた国際送金が約40秒で完結するようになった)
・確実性の向上(これまであった国際送金エラーによるお金の消失のリスクが少なくなった)
・透明性の向上(不透明な手数料が少なくなり、送金コストが低下した)
記事で紹介されているように、スマホさえあれば、長時間かけることなく、たった3クリック・40秒で、国際送金を完了することができます。
サンタンデール銀行の技術革新責任者であるMetzger氏のSWELL 2018での講演によると、サンタンデール銀行は今後数か月でさらに多くの国でOnePay FXを展開する予定であるそうです。
その拡大予定である場所は、公式的には明らかになっておりませんが、Ethereum World Newsのコチラの記事によると、ヨーロッパの他の地域、南アメリカ、アジアの国々が挙げられていました。
サンタンデール銀行が世界初のリップルネットを用いたモバイル送金アプロの対象国を拡大!
このシステムは3クリック、40秒で国際送金を完了することができる優れもの!
ますます私達の生活が便利になりますね!
リップルありがとう!#仮想通貨 #投資 #リップル #XRPhttps://t.co/ZXNoSKbC91— わたる 仮想通貨/リップル希望の光 (@wataru_kasou) October 10, 2018
しかし、XRPが優先的に使用されるという、公式的な証拠は見つかっていないため、この情報は不確実なものと考えられます。
カピさん、いつも情報ありがとうございます。
この記事なのですが、情報のソースが確認できません。
また現在の取引所が動いている国とOnepayFX対象国には隔たりがあります。
さらに記事にはサンタンデールがXRPを使うという論拠が実はどこにもありません。
いわゆる怪しい2次情報の可能性があります。— てにったー (@tenitoshi) October 10, 2018
I seen an article a few days ago claiming XRP would be used, some folk who were watching the swell stream live said the guy never mentioned using XRP.
— That Scottish Guy 🏴 (@altnewsfollower) October 9, 2018
(和訳)
私は、「(OnePay FXの優先的な決済通貨として)XRPが使用されるだろう」という記事を数日前に見ましたが、SWELL 2018のライブ配信を見た人々によると、その男の人(Ed Metzger氏)はXRP使用に対して言及していなかったそうです。
しかし、XRPがOnePay FXの決済通貨として優先的に使用される、という公式の発表はまだなされていないため、断定的にXRPの価値上昇と結びつけるのはまだ早いと考えられます。