
皆さんは先物取引という言葉を知っておりますか?
先物取引とは、
購入する時期と値段の約束をして、あとで会計をして現物を受け取る。
ということです。
ビットコインの先物取引は既にあり、普及しております。
最近、これに続き、リップル(XRP)の先物取引の将来性に関する最新ニュースがありました。
この最新ニュースで述べられていることについて詳しく見ていきましょう。
XRP先物の誕生と歴史
Bitcoin先物は、とてつもない拍手喝采で始まったかもしれませんが、XRP先物はそれほど多くはありません。
実際、英国に本拠を置くスタートアップのCrypto Facilities社は、ブロックチェーンのスタートアップであるリップル社が開発したXRPの先物市場を、現在では約18ヶ月間運用しています。
Crypto Facilities社の最高経営責任者(CEO)、ティモ・シュラエファー(Timo Schlaefer)氏は、これまでのところCrypto Facilitiesを堅調に推移させており、XRP先物の採用が拡大する可能性があるという最近のデータの傾向を見ています。
Schlaefer氏はCoinDeskに次のように述べています。
私たちはとても良い取引板(オーダーブック)を持っております」「大手マーケットメーカーの一部と協力して、XRPをさらに進化させようとしています。
実際、ビットコインが米商品先物取引委員会(CFTC)に規制された(認められた)最初の仮想通貨先物商品(デリバティブ)となって数ヵ月過ぎ去った頃に、Schlaefer氏の会社Crypto Facilitiesは水面下でリップルと提携し、XRPの先物を開始しました。
そして先物XRPは英国の金融庁(FCA)に認められ、XRPはビットコインの後の第2の仮想通貨先物商品となりました。
その後、米国の大物商品取引所であるCBOEとCMEグループが12月に最初のビットコイン先物をオープンしたとき、Crypto Facilities社におけるXRP先物の取引額は1ヵ月で1420万ドルでした。
そしてCBOE取引所での最初のビットコイン先物契約が1月に切れるまでに、Crypto FacilitiesのXRP先物市場は2倍の2660万ドルとなりました。
しかし、自社の投資家の外にいる人は、市場量はおろかXRP先物が取引されていることさえ知っていませんでした。
今や、XRP先物は、契約をしている取引所ではもう1か月契約延長し、契約をしていない取引所では契約を取りに行くようになっています。
シュラエファー氏は、
XRP先物の流動性はかなり高まっており、2月までに量が増え、3月に新しい記録を立てることを期待している
と言いました。
XRP先物における取引量の推移(価格の反映)
Schlaeferは、現時点で協力を求めているマーケットメーカーの存在を明らかにしていませんが、CoinDeskに独占的に提供した取引の推移データは、取引がいかに成長しているかを示しており、その推移データはXRP自体の価格を反映しています。
下のグラフは、Crypto Facilities社におけるXRP先物取引量を1か月ごとに示したものです。
例えば、Crypto Facilities社が2016年10月に正式に開始した現金基軸のXRP先物の金額は、2017年3月まで、月ごとに比較的平坦でありました。
その後、XRPの先物取引量は3倍以上に増えて308万ドルとなり、翌月には4倍になって1210万ドルに達しました。同じ期間に、XRPの価格は同様の成長を遂げ、4月の0.03ドルから5月中旬には0.34ドルへと上昇しましたが、その後大幅に縮小しました。
しかし、2018年1月には、XRP先物取引の量は、XRPの価格上昇を反映して、XRPの価格が3.53ドルに達するとともに、2460万ドルに上昇しました。
Schlaefer氏によれば、
XRP先物における投資家の数は2,000〜3,000人であり、その数はCrypto Facilitiesの投資家総数の約30%を占めている
と推定しています。
これらのようなほとんどの取引が個人投資家のカテゴリーに入る中で、XRP先物はCrypto Facilities社の成長の機会であり、仮想通貨業界全体にとっても成長の機会である
とSchlaeferは信じています。
私たちはさらに多様なユーザーベースを得たいと思っており、我々は正しい方向に進んでいると思います。
とSchlaeferは言いました。
XRP先物の継続的な勢い
より多くの製品には将来性があると信じる理由があります。
すでに、CMEグループは550億ドルの市場価値を誇っており、独自のビットコイン先物発売に向けて、Crypto Facilitiesと協力した先例があります。
CMEグループの代表は、XRP先物における具体的な検討についてコメントしませんでしたが、2016年にリップルの5500万ドルシリーズB投資に参加し、その少し後、CMEグループの元リーダーの人も、XRP市場のリーダーの人とともにリップルに参加しました。
CBOE社もまた、クエリに対する回答がコミットされていません。
取引所CBOEの広報担当者は、XRP先物についてのCoinDeskの調査に応じて、同社の最高経営責任者からの発言を引用して、
CBOEはさらなる仮想通貨オプションを追加することに前向きである
と言いました。
しかし、それ(CBOE)は、最終的にはXRPを含めるための第一歩であるユースケースに焦点を当てたスタートアップかもしれません。
CFTCから認可を得ているのビットコイン・デリバティブ(先物)の提供会社であるLedgerXの共同設立者兼CEOであるPaul Chou氏は、
XRP先物の可能性を検討している
と語りました。
LedgerXは昨年、認可された現金決済のビットコイン・デリバティブ(ビットコイン先物)を初めて発売して以来、1億ドルの想定元本を売買してきました。
XRP先物の市場操作(デメリット)
Chou氏はXRP先物の採用を遅らせるつもりであることを示唆しました。
例えば、XRP先物を追加するかどうかについてのLedgerX社の決定は、主にXRPの「所持の集中」の分析から生じると述べました。
確かに、LedgerXのXRP取引に対する懸念は、仮想通貨コミュニティ内でより広く理解されていることでもあります。
1つは、Rippleの従業員が、大量にその仮想通貨(XRP)を保有しているということです。
Chou氏は、
「XRPについて強く問い合わせようとする」顧客からの要求に応えて、LedgerX社でそれらを調査するグループを設立した
と言いました。
特に、先物契約が現金で決済される場合、XRPを大量に保有する者が価格を操作できる可能性があるかどうかを検討しています。
現金決済では、市場操作されている可能性のある抽象的な価格を取り扱いません。それでもこの仮想通貨XRPを欲しがるか、そうでないかのどちらかを決めるのはあなたです。
とChou氏は結論しました。
Ripple's XRP Might Be the Next Crypto Futures Market
Michael del Castillo
考察:XRP先物取引の取り入れは慎重になるのでは?
XRP先物取引は、Crypto Facilities社において以前よりも取引量が急激に増えて、さらにXRPに関する前向きな動きもあり、注目度が高くなっているのは間違いないです。
しかし、LedgerX社のCEOであるChou氏が指摘したように、XRP大量保有者による市場価格の操作可能性の懸念点があります。
また、ビットコインに比べてXRPは価格が不安定であるので、その分XRP先物取引による損害の度合もビットコイン先物取引に比べて大きくなります。
法規制の強化も伴い、取引所におけるXRP先物取引の取り入れは、ビットコイン先物取引に比べて慎重になるではないかと考えられます。